こんな方におすすめの記事
- 子どもに本を読んでほしいけれど、図書館に行く時間がなかなかとれない方
- 進研ゼミを受講中で、「まなびライブラリー」を開いたことがない・使いこなせていない方
- 進研ゼミを検討していて、「本が読み放題」という部分が気になっている方
- タブレット学習と読書は両立するのか、不安に思っている方
- 電子書籍で読ませていいのか迷っている方
この記事は、小学生(低学年〜高学年)のお子さんの保護者の方に向けて書いています。
この記事にはアフィリエイトリンクが含まれています。紹介している商品・サービスは、私自身が良いと思ったものをお伝えしています。
「本を読んでほしいんです。でも、図書館に行く時間がなかなかとれなくて」
学校の先生からも、同じ年ごろの子を持つママ友からも、こういうお話をよく聞きます。読ませたくないわけでも、本を軽く見ているわけでもありません。平日は仕事と習い事、土日は行事や下の子の予定。図書館は「行きたいのに、いちばん後回しになる場所」なのだと思います。
そんな中で、意外と知られていないまま眠っているサービスがあります。進研ゼミの会員が、追加費用なしで使える電子図書館「まなびライブラリー」です。
進研ゼミというと、どうしても「勉強のためのもの」というイメージが先に立ちます。実際、受講している方でも「教材はやっているけれど、ライブラリーは一度も開いたことがない」という声は珍しくありません。でも、読書という視点から見ると、ここはかなりもったいない場所です。
この記事では、教材や成績の話ではなく、「子どもが本を読むための道具」としてのまなびライブラリーを、学校司書の目線でお伝えします。わが家の子どもが実際に使っているので、本物の画面をお見せしながら説明します。いいところだけでなく、正直な注意点も書きます。
先に結論だけお伝えしておきます。まなびライブラリーは、図書館の代わりではありません。子どもが「自分で選んで、読んで、返す」というサイクルを、家の中で回せるようになる場所です。 そして電子で出会った本が、紙の本を読むきっかけになることも、実際によくあります。
電子図書館「まなびライブラリー」とは
結論:進研ゼミの会員なら追加のお金をかけずに使える、900冊前後の電子図書館です。
まずは基本のところを整理しておきます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 電子図書館 まなびライブラリー |
| 使える人 | 進研ゼミの対象講座(小学講座・中学講座・高校講座など)を受講中の会員 |
| 費用 | 追加受講費なし(インターネットの通信費は自己負担) |
| 冊数 | 公式の案内では約1,000冊(実際に検索したところ877件・2026年8月時点) |
| 動画 | あり(2026年8月時点で22件) |
| 同時に借りられる数 | 本と動画あわせて5作品まで |
| 返却 | いつでも返却でき、掲載期間内なら何度でも借り直せる |
| 使える端末 | チャレンジパッド/パソコン/タブレット/スマートフォン |
| オフライン利用 | 不可(ストリーミング配信のため、ネット接続が必要) |
| 同時ログイン | 不可(同じ会員番号で複数端末から同時に使うことはできない) |
| 対象 | 小学生〜高校生 |
「読み放題」という言葉から想像するより、しくみは図書館に近いです。並んでいる本の中から読みたいものを選んで「借りる」と、「マイボックス」という自分の本棚に入り、そこから読む。入れておけるのは本と動画あわせて5作品までで、いっぱいになったら何かを返さないと次を借りられません。
借りている本には「あと何日」という表示が出ます。これはその本が読める残りの日数で、期限が過ぎるとマイボックスには残っていても読めなくなります。図書館の返却期限とは少し意味がちがって、「その作品の掲載期間が終わる日」だと考えるとわかりやすいです。
ちなみにこのサービス、2021年にベネッセが発表した時点で登録者数が100万人を超えています。決してマイナーな付録ではなく、たくさんの家庭が実際に使っているサービスです。
なお、以前は会員でなくても一部を試せる「まなびライブラリー・たいけんひろば」という無料開放ページがありましたが、こちらは2025年9月に終了しています。今は会員向けサービスと考えてください。
(この記事に掲載している画面は2026年8月時点のものです。冊数・ラインナップ・対象講座はときどき変わりますので、検討中の方は最新の内容を公式ページでご確認ください。)
どこから入るのか
「受講しているのに、どこにあるのかわからない」という声がとても多い部分です。入口は端末によってちがいます。
タブレット(チャレンジパッド)の場合は、ホーム画面の右側にある「トレジャーランド」をタップします。

すると、こんな画面が開きます。右上に「まなびライブラリー」があります。

教材の画面からは直接行けません。 「勉強のタブレット」だと思って教材だけ開いていると、この場所にはたどりつけないということです。使っていないご家庭が多いのは、たぶんこれが理由です。
そして、この画面を見て司書として正直に思ったことがあります。
まなびライブラリーは、ゲームやショップと同じ場所に並んでいます。 「ひらめきゲームタウン」「タッチでぷよぷよ」「チャレンジカードショップ」と横並びです。子どもが自分でここへ来たとき、何もしなければ、本より先にゲームが選ばれます。 それは意志の弱さではなく、当たり前のことです。
だからこそ、一度でいいので大人が一緒に開いて、「ここに本があるよ」と教えてあげてください。 場所を知っているかどうかだけで、その後まったく変わります。
パソコン・スマートフォンの場合は、まなびライブラリーの専用サイトから直接ログインします。こちらはゲームが並んでいない分、本に集中しやすいという利点があります。

必要なのは進研ゼミの会員番号とパスワードだけです。画面にも書かれているとおり、進研ゼミの会員サイトと同じ会員番号・パスワードが使えます。 新しく登録する手続きはありません。
つまり、紙のテキストで受講しているご家庭でも使えます。 チャレンジパッドを持っていなくても、家のパソコンやスマートフォンから読めるということです。ここは意外と知られていないところで、「タブレット講座の特典」だと思って一度も開いていないご家庭がかなりあります。
実際に本をさがす画面
本は「キーワードで検索する」か「ジャンル・テーマで検索する」かの2通りで探せます。

ジャンルは「おはなし(よみもの)」「えほん」「ずかん・じてん」「れきし・でんき・ちり」「しぜん・いきもの」「ことば」などに分かれていて、小学生向けと中高生向けの区分もあります。さらに「学校の勉強が深まる」「ものの見方が広がる」「教科書にのっている本」といったテーマからも探せます。
ひとつ、正直にお伝えしておきます。ジャンルを指定せずに検索したときの表示は877件でした(2026年8月時点)。 公式の案内では「約1,000冊」とされていますが、掲載期間の関係で実際に読める数はそのときどきで変わるようです。「ぴったり1,000冊が常にある」と思っておくより、900冊前後の棚があると考えておくほうが実態に近いと思います。
動画もあります
本のほかに動画も借りられます。ただし数はぐっと少なく、2026年8月時点で22件でした。

中身は動物や恐竜、科学のドキュメンタリー番組が中心で、1本20〜45分ほど。長編の映画が入っていることもあります。バラエティやアニメのような、いわゆる「時間が溶ける」動画は入っていません。 ここは安心してよいところだと思います。
ただし、動画も本と同じ5つの枠を使います。 動画ばかり入れると本が入らなくなるので、そこだけご家庭で決めておくといいかもしれません。
「進研ゼミ=勉強」と思っていると、いちばん惜しい部分
結論:子どもが本を読むかどうかを決めているのは、やる気よりも「本がすぐそこにあるかどうか」です。
学校図書館で働いていて、いちばん強く感じることです。
本をよく借りる子と、まったく借りない子。その差は、読む力の差でも、本が好きか嫌いかの差でもないことがよくあります。単純に、図書館に立ち寄る回数がちがうのです。休み時間にふらっと寄る子は、寄るたびに何かしら手に取ります。用がなければ来ない子は、一年間で数えるほどしか来ません。
家でもまったく同じことが起きています。「読みなさい」と言われる回数より、本が目に入る回数のほうが、ずっと強く効きます。 これは「本が苦手」なお子さんほど当てはまります。くわしくは「本が苦手」「全然読まない」を卒業!読書が苦手な小学生が0冊から抜け出す7つのステップに書きました。
まなびライブラリーがしてくれるのは、まさにここです。図書館に行けなかった週にも、家の中に「選べる場所」が残る。 冊数そのものより、思い立った瞬間に本にたどりつけることのほうが、実は大きい価値だと思っています。
司書から見た、まなびライブラリーの6つのいいところ
1. 「自分で選ぶ」練習が、家の中でできる
読書が続く子と続かない子を分けるのは、本を選んだ経験の量です。
親が選んだ本ばかり読んでいる子は、親がいなくなると読まなくなります。逆に、自分で選んで、はずれを引いて、次はこうしようと学んだ経験がある子は、大人が手を離しても本のところへ戻ってきます。
とはいえ、選ぶ練習をするには、選べる場所へ行かなければいけません。ここが共働き家庭にはいちばん厳しいところでした。まなびライブラリーは、その「選ぶ場所」を家の中に置いてくれます。
本の選び方そのものについては小学生の語彙力を伸ばす本おすすめ12冊|学年別の選び方も参考にしてみてください。
2. 学年を上にも下にも、自由に行き来できる
これは電子ならではの、かなり大きな利点です。
学校図書館で、こんな場面をよく見ます。3年生の子が低学年向けの本を手に取って、まわりをちらっと見て、棚に戻す。読みたかったのに、「3年生なのにこの本を借りるのは恥ずかしい」と思ってしまうのです。逆に、背伸びして分厚い本を借りて、一度も開かずに返しにくる子もいます。
読書のレベルは、学年では決まりません。 戻って読み直す時期も、背伸びしたい時期も、その子のペースであっていいのです。
電子図書館なら、何を借りたか、まわりの誰にも見えません。 下の学年の本に戻っても、誰にも何も言われない。この「人の目がない」という一点だけでも、読むことに自信のない子にとっては大きな助けになります。
まなびライブラリーの画面には「きみの学年」が表示され、それに合わせたおすすめが出ます。でもこれはあくまで目安です。学年どおりに読ませる必要はまったくありません。 表示されている学年とちがう本を借りても、何も起きません。
3. 「同時に5つまで」の制限が、むしろ効く
「読み放題なのに5つまで?」と、制限のように感じるかもしれません。でも司書としては、この制限はむしろ良いしくみだと思っています。
こちらが実際のマイボックスです。

タイトルの下に「あと138日」「あと47日」と出ているのが、その本を読める残りの日数です。右側の「読む」「かえす」で操作します。
学校図書館の貸出も、多くの学校で2冊までです。理由は本が足りないからだけではありません。選べる数が多すぎると、子どもは選べなくなり、借りた本を読み切らなくなるからです。
5つという枠があると、「これを返さないと次が借りられない」という感覚が生まれます。すると、選ぶ→読む→返す、というサイクルが自然に回りはじめます。 無制限に読める状態より、この小さな枠があるほうが、読書は続きやすいのです。
ひとつだけ注意を。この5つの枠は、本と動画の合計です。 動画を入れるとその分だけ本の枠が減ります。
4. 「読まれる本」がきちんと入っている
ここは司書として、いちばん安心した部分かもしれません。
こういうサービスのラインナップは、大人が選んだ「読ませたい本」ばかりになりがちです。名作、課題図書、ためになる本。でも子どもは、大人が読ませたい本を読んではくれません。
まなびライブラリーには、低学年向けの人気シリーズから、高学年〜中学生が実際に読んでいる児童文庫レーベル(角川つばさ文庫・講談社青い鳥文庫・集英社みらい文庫など)までが入っています。学校図書館で貸出が多いのは、まさにこのあたりの本です。伝記や図鑑のような、調べものにつながる本もあります。
先ほどのマイボックスの中身を、もう一度見てみてください。ゲームのクイズ本、こわい話、児童文庫の物語、昆虫の擬態図鑑、偉人のお話。子どもが自分で選ぶと、こういうバラバラな5冊になります。 そしてこれが、読書としてはとても健全な状態です。ジャンルがそろっていないことを心配する必要はまったくありません。
「読ませたい本」ではなく「読まれる本」が置いてある。 これは、実際に子どもの本を扱っている人がつくった棚だな、と感じます。
5. 読んだ記録が残り、感想を書く場所がある
紙の本のいちばんの弱点は、読んだ記録が残らないことです。「今月何冊読んだ?」と聞かれても、子ども自身が覚えていません。
まなびライブラリーには、借りた履歴が残り、感想を書き込める機能があります。ほかの子が書いた感想を読むこともできます。自分の感想を書くより、まず「ほかの子の感想を読む」ほうが、次に読む本を決めるきっかけになる子は多いです。

この画面、よく考えられているなと思ったところが2つあります。
ひとつは、学年でしぼりこめること。「同じ6年生がこの本をどう思ったか」が読めます。大人のすすめる言葉より、同学年の一言のほうがずっと強く効きます。
もうひとつは、「ネタバレ あり/なし」の切り替えがあることです。これは司書として素直に感心しました。読む前に結末を知ってしまう事故を、子ども自身が防げるようになっています。感想には「いいね」の数も出るので、書いた子にもちゃんと反応が返ります。
読書が語彙や読解の力にどうつながっていくのかは、本を読んでいるのに語彙が増えない子へ|読書で語彙力が伸びる仕組みにまとめています。
6. 借りる前に「ためし読み」ができる
これは紙の本にはない、電子図書館のいちばん実用的な機能かもしれません。
本の詳細画面には「かりる」の下に「ためし読み」のボタンがあります。5つの枠を使う前に、中身を少し見てから決められるということです。

そしてこの画面、選ぶための材料がとても丁寧にそろっています。
- 読める期間(この本は2023年3月から2027年3月まで)
- 学年の目安(「小学5年生から」)
- ページ数(103ページ)
- 出版社・発行年・ジャンル
- 今かりている人の数(この本は10,381人)
司書としてとくにありがたいのはページ数です。「読み切れそうか」を判断する材料は、子どもにとってページ数がいちばんわかりやすいからです。図書館で本を選ぶときも、子どもは無意識に本の厚みを見ています。
「今かりている人の数」も、子どもにはよく効きます。1万人が読んでいる本は、それだけで読む理由になります。 大人が「これ面白いよ」と言うより、この数字のほうが説得力があるようです。
正直にお伝えしたい、5つの注意点
いいところばかり書いても役に立たないので、使う前に知っておいてほしいことも正直に書きます。
1. 絵本と図鑑は、やっぱり紙のほうが強い
これは電子書籍全般に言えることです。
絵本は、見開き全体で見せるようにつくられています。画面に収めると、その迫力がどうしても落ちます。ページをめくる「間」も、読み聞かせでは意味を持ちます。図鑑も同じで、ぱらぱらめくって偶然おもしろいページに出会うという読み方は、画面では起こりにくいです。
一方で、文字が中心の読みもの(児童文庫・物語)は、電子でもほとんど不利になりません。 使い分けるつもりでいるのが現実的です。読み聞かせをしているご家庭は、絵本は紙のまま続けてください。
2. 本は入れ替わる。「続きは明日」ができないことがある
まなびライブラリーの本には掲載期限があり、定期的に入れ替わります。気に入ったシリーズが、いつまでもそこにあるとはかぎりません。
ただ、実際に見てみると掲載期間の長さは作品によってまったくちがいます。 さきほどの『あるかしら書店』は2023年3月から2027年3月まで、4年間も置かれています。一方でマイボックスの中には「あと47日」の本もありましたし、動画には「あと5日」というものもありました。
なので、「明日には消えるかも」と身構える必要はありません。 ただし借りるときに残り日数を見るくせをつけておくと、「あと少ししかない本から読む」という選び方ができます。これは子どもにも伝えやすい基準です。
そして、本当に気に入った本は、紙で手元に置いてあげてください。 サービス上の本は、いつか読めなくなります。
3. ゲームや動画と同じ端末では、読書は分が悪い
いちばん現実的な注意点です。
同じ画面の中に、動画もゲームも入っている。 さきほどのトレジャーランドの画面が、まさにそれです。その状態で「本を読む」を選ぶのは、大人でもむずかしいことです。子どもならなおさらで、読書のつもりで渡した端末が、気づけば別のものを映しているという話はよく聞きます。
だからといって「電子はダメ」ではありません。大事なのは、読む時間を大人のほうで用意してあげることです。この考え方は読み聞かせがスクリーンタイムを自然に減らす理由にくわしく書きました。端末そのもののルールづくりは「スマホ・ゲームの約束」を守らないのはなぜ?親子で納得できるルールの作り方を参考にしてください。
4. オフラインでは読めない。兄弟で同時にも使えない
まなびライブラリーはストリーミング配信なので、ネットにつながっていないと読めません。 車での移動中、旅行先、通信環境の弱い場所では使えないと思っておいてください。「移動中の待ち時間に読ませたい」という用途には向きません。
また、同じ会員番号で複数の端末から同時にログインすることはできません。 兄弟それぞれが受講していれば会員番号も別なので問題ありませんが、1人分を共有している場合は取り合いになります。
5. 退会すると、読んだ本は手元に残らない
当然といえば当然ですが、受講をやめると使えなくなります。 買った本ではないので、本棚には何も残りません。
読書の記録は残したいという方は、紙のノートやアプリで別に記録しておくと安心です。
そして、900冊は多いのか少ないのか
正直にお伝えすると、900冊前後は「図書館の代わり」になる数ではありません。 小学校の学校図書館でも1万冊前後、公共図書館なら数十万冊です。ジャンルにも穴があります。
でも、子どもが1年間に読む本の数を考えれば、900冊は十分すぎる数です。年間100冊読む子でも9年分あります。数の問題ではなく、「今日読む1冊がそこにあるか」の問題なのです。
「本を読ませたいから進研ゼミ」はアリなのか
ここは、正直に書いておきたいところです。
結論:本を読ませることだけが目的なら、ほかの手段のほうが安く済みます。 ただし、もともと通信教育を検討しているご家庭にとっては、読書の入口がひとつ増える価値はかなり大きいと思います。
| こういうご家庭には効きやすい | こういう場合はほかの手のほうが早い |
|---|---|
| もともと通信教育を検討している | 読書だけが目的で、教材を使う予定がない |
| 図書館に行く時間がとりにくい | 図書館が近く、定期的に通えている |
| 家に本はあるが、子どもが選べない | 子どもがすでに自分で本を選べている |
| 兄弟がいて、それぞれ違う本を読む | 紙の本しか読みたがらない |
| すでにタブレット学習をしている | 端末を増やしたくない |
教材が主で、本はおまけ。この順序で見たときにいちばん納得できるサービスだと思います。逆に「本のためだけに受講する」という判断は、あまりおすすめしません。読書だけが目的なら、図書館に通うほうが安く、冊数も比べものになりません。
読書そのものを伸ばしたいなら、本を選んでくれるサービスを使うという手もあります。わが家で兄弟そろって使った体験はヨンデミーの口コミ・評判と料金|司書ママが兄弟で体験した正直レビューに書きました。
家庭でできる方法を全体として整理したものは小学生の語彙力の増やし方|家庭でできる4つの方法にまとめています。読書・会話・新聞・通信教育という4つの入口のうち、まなびライブラリーは「通信教育の中に読書が入っている」という、ちょっと珍しい位置にあるサービスです。
まなびライブラリーが使えるのは進研ゼミの対象講座の会員です。教材の中身は公式サイトで学年ごとに確認できます。
読書につなげる、家庭での使い方7つ
契約しただけでは、子どもは読みません。ここからは実際に読ませるための使い方です。
1. 学年の設定はいりません。そして学年どおりに読ませない
まず安心してほしいのですが、学年は最初から受講中の学年に設定されています。 保護者が設定する作業は必要ありません。受講している学年の情報がそのまま反映されるようです。

もし表示がちがっていた場合だけ、「使い方」ページの学年設定から保護者が直せばOKです。
そのうえで何度でもお伝えしますが、おすすめは目安であって、指示ではありません。 下の学年の本を読んでいても、何も言わないでください。読み直しは後戻りではなく、その子にとって必要な確認です。
2. 最初の5つは、親が選ばない
いちばんやってしまいがちな失敗が、親が良さそうな本を5つ入れてあげることです。気持ちはとてもよくわかりますが、それをすると「読まされるもの」になり、開かれないまま期限が来ます。
最初の5つは、必ず子ども自身に選ばせてください。 表紙で選んでかまいません。タイトルがおもしろかったから、でかまいません。選んだ本がはずれだったという経験も、選ぶ力の一部です。
このとき、「ためし読み」を先に使うことだけ教えてあげてください。 借りる前に中身を少し見られるので、「思っていたのとちがった」で枠がひとつ埋まるのを防げます。選ぶ力は、迷っている時間の中で育ちます。 急かさずに待ってあげてください。
3. 5つのうち1つは「読まなくていい枠」にする
これは、わが家でも学校でも効いた方法です。
5つの枠のうち、1つは「読み切らなくていい本」を入れていいことにします。難しそうだけど気になる本、絵が好きなだけの本、続きが読めるかわからない本。この枠があると、子どもは背伸びを恐れなくなります。
読み切ることを毎回求められると、子どもは確実に読めるものしか選ばなくなります。 それでは読める本の幅は広がりません。
4. 「返す」は子どもの手でやらせる
つい親が整理してあげたくなるところですが、返却は子どもにやらせてください。
返すという行為には、「これは読み終わった」「これは自分には合わなかった」と自分で判断するプロセスが含まれています。これは読書のふりかえりそのものです。図書館のカウンターで本を返すときに子どもがする顔と、同じことが家の中で起きます。
5. 感想は「書かせない」
感想機能があると、つい「感想書いた?」と聞きたくなります。でも、感想を義務にすると、子どもは感想を書かなくて済む読み方をするようになります。
具体的には、短い本ばかり選ぶ、深く入り込まない、といった形で現れます。感想は書きたいときだけでいいです。
そのかわり、ほかの子の感想を読むのは、どんどんすすめてください。 「同じ学年の子がこの本をおもしろいと言っている」という情報は、大人の100回のおすすめより効きます。感想は学年でしぼりこめるので、同学年に合わせて読むと、次の1冊が決まりやすくなります。
読む前に見るときは、「ネタバレ なし」になっているかだけ確認してあげてください。ここが「あり」になっていると、結末を知ってから読むことになります。
6. 「読む時間」を、端末の予定の中に置く
前に書いたとおり、同じ端末に楽しいものが同居しています。「あいた時間に読む」ではまず読みません。
「教材が終わったら10分」「寝る前の15分」のように、読む時間のほうを先に決めてしまうのが確実です。時間の目安については小学生の読書時間は何分が効果的?学力が伸びる目安を参考にしてください。
7. 気に入ったら、紙で読ませる(ここがいちばん大事)
この記事でいちばんお伝えしたいことです。
まなびライブラリーは、図書館の代わりではなく「試着室」だと考えてください。
画面で読んで「このシリーズおもしろい」となったら、その続きを図書館で借りる、あるいは紙で買う。 電子で出会い、紙で深く読む。この流れができると、読書は一気に加速します。
理由は単純で、気に入ったシリーズの続きが手元にある状態ほど、子どもが読む状態はないからです。電子は出会いの数を増やすのが得意で、紙は一冊に長くつきあうのが得意です。役割がちがいます。
図書館で本を確保する手間を減らす方法はヨンデミーの「図書館自動予約」を使ってみたにも書きました。予約を活用すると、「借りに行ったのに貸出中だった」が減ります。
そして、電子で読み始めた子が紙の本に戻ってきたとき、一人読みは本格的に始まります。その道すじは小学生が「自分から本を読む子」になる関わり方|読み聞かせから一人読みへにまとめています。
学年別・まなびライブラリーの使い方
| 学年 | 向いている使い方 | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| 低学年(1〜2年) | 人気シリーズを自分で選ばせる。読み聞かせは紙の絵本で続ける | 一人で端末を操作させると別のものを開きがち。そばで見る |
| 中学年(3〜4年) | 児童文庫デビューの入口に。5つの枠を自分で管理させる | 「読み切れない本」を責めない。合わなければ返してよい |
| 高学年(5〜6年) | 気になるジャンルを広げる。伝記・ノンフィクションも | 感想の強制はしない。読む時間だけ確保してあげる |
低学年のお子さんには、まなびライブラリーは「一人読みの練習場」、読み聞かせは紙の絵本、という使い分けをおすすめしています。読み聞かせと一人読みは別のもので、どちらかがどちらかの代わりになることはありません。
高学年で「物語は読むけれど文章題や説明文が苦手」というお子さんには、読みものだけでなく子ども新聞のような素材も効きます。こちらは「本は読むのに国語が苦手」の原因と対策にまとめました。
よくある質問
まとめ
まなびライブラリーについて、読書の視点からお伝えしてきました。最後に要点を整理します。
- 進研ゼミの会員が追加費用なしで使える、900冊前後の電子図書館。紙のテキスト受講でも、会員番号があればパソコン・スマホから使える
- タブレットの入口は「トレジャーランド」の中。教材の画面からは行けないので、一度も開いていないご家庭が多い。しかもゲームと横並びなので、最初に大人が場所を教えてあげたい
- 入れておけるのは本と動画あわせて5作品まで。この制限が「選ぶ→読む→返す」のサイクルを作ってくれる
- 学年は最初から設定済み。しかも学年を上にも下にも自由に行き来できる。人の目がないので、読み直しも背伸びもしやすい
- 大人が読ませたい本ではなく、子どもが実際に読む本が入っている
- 借りる前の「ためし読み」とページ数の表示で、子どもが自分で選びやすい
- 絵本と図鑑は紙のほうが強い。読み聞かせは紙のまま続けてください
- 掲載期限があり本は入れ替わる。気に入った本は紙で手元に
- 同じ端末に動画もゲームもある以上、読む時間は大人が先に確保してあげる
- 図書館の代わりではなく「試着室」。電子で出会い、紙で深く読む
本を読む子に育つかどうかを決めるのは、家にある本の数ではなく、「読みたい」と思った瞬間に手が届くかどうかです。
図書館に行けない週があってもいい。そんな週にも、子どもが自分で本を選べる場所が家の中にある。まなびライブラリーの価値は、そこにあると思っています。
もし今すでに受講しているなら、今夜、お子さんと一緒に開いてみてください。5つの枠を、お子さんに全部選ばせてみる。 それだけで十分な最初の一歩です。
まだ受講していない方は、公式サイトで学年ごとの教材を確認できます。
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