「つまらない」が消える!読み聞かせで子どもの想像力と創造性をぐんぐん育てる方法

目次

こんな方におすすめの記事

  • 小学校低学年〜中学年のお子さんに読み聞かせをしているご家庭
  • 子どもが「つまらない」「ひまー」とよく言うのが気になっている方
  • 想像力・創造性を、習い事ではなく日常の中で育てたい方
  • 読み聞かせの声かけレパートリーを増やしたい方

子どもが「つまらない」「何もすることない」とぼんやりしている姿を見て、少し心配になることはありませんか?

実は、その「何もない時間」こそ、想像力が育つ大切なタイミング。そして、読み聞かせはその想像力をさらに豊かに広げてくれる、最高のきっかけになります。

この記事では、小学校低学年〜中学年(1〜4年生)のご家庭に向けて、読み聞かせが子どもの想像力・創造性にどう影響するのか、そして日常の中でどう活かせるかを、具体的なエピソードや声かけ例を交えてご紹介します。


想像力と創造性って、どう違うの?

よく似た言葉なので、まず整理しておきましょう。

想像力とは、目の前にないものを心の中で思い描く力のこと。絵本の場面を頭の中で映像として浮かべたり、「もし自分がこの主人公だったら…」と考えたりするのが想像力です。

創造性とは、そこからさらに一歩進んで、新しいアイデアや表現を生み出す力のこと。「こんなお話があったらいいな」「自分ならこうする」と考えて、実際に形にしていく力です。

この二つは、車の両輪のような関係。想像力が豊かになると、創造性も自然と育っていきます。そして読み聞かせは、その両方を同時に刺激してくれる体験なのです。


なぜ読み聞かせが想像力を育てるの?

絵本は「半分空白」でできている

絵本の不思議なところは、すべてが描かれていないことです。

たとえば、「おおきなかぶ」では、かぶを引っ張っている場面が何度も繰り返されます。でも、登場人物たちの心の声は書かれていません。「もう疲れた…」「絶対抜けるはずだ!」「孫はどこで遊んでたのかしら?」……そんなことを想像するのは、読んでいる子ども自身です。

この「空白を埋める体験」こそ、想像力のトレーニングです。

文章だけの本とちがって、絵本は絵でも物語を語ります。文と絵の「ずれ」や「余白」が、子どもの想像を自然と引き出してくれるのです。

声と感情が、世界をリアルにする

読み聞かせのとき、親御さんの声は物語に命を吹き込みます。

悲しい場面でそっと声を落とす。楽しい場面で少し弾んだ声になる。それだけで、子どもの頭の中に浮かぶ世界はぐっとリアルになります。

「こんなふうに話す人は、どんな人なのかな」「この声の雰囲気は、どんな場所に合うかな」——読み聞かせの中で子どもは無意識に、五感をフル活用して世界を想像しています。

「話の続き」を予測する力

「次はどうなるんだろう?」と思いながら聞くことも、実は大切な創造性のトレーニングです。

物語の展開を予測することは、「もし〜だったら」という仮定思考の練習。これは問題解決やアイデア出しにもつながる、実は非常に高度な力です。


【学年別】想像力の育ち方と読み聞かせの活かし方

低学年(1〜2年生):ごっこ遊びと地続きの想像力

低学年の想像力は、ごっこ遊びの延長線上にあります。物語の世界と現実の境目がまだやわらかく、「絵本の中に入り込む」ことが自然にできる時期です。

  • 声色を変えたり、効果音をつけたり、少し「演じる」読み方が喜ばれます
  • 読んだあと、そのまま「ごっこ遊び」につなげると想像が広がります
  • 「この絵の外には何があると思う?」のような、絵をきっかけにした問いかけが効果的

中学年(3〜4年生):「もしも」を論理的に広げられる時期

中学年になると、想像に「筋道」が通るようになります。「もしも空が飛べたら」に対して、低学年は「飛ぶ!」と答えますが、中学年は「まず学校まで飛んで、でも雨の日はどうしよう…」と、条件や展開まで考えられるようになるのです。

  • 「お話の続きを考える」「別の結末を考える」など、構成のある想像遊びが楽しめます
  • 章立ての本の読み聞かせで、「明日どうなると思う?」と予想を聞くのもおすすめ

一方で中学年は、空想を「照れ」で手放し始める時期でもあります。「そんなの子どもっぽい」と、ごっこ遊びを卒業していく年頃。でも、想像力そのものまで手放す必要はありません。読み聞かせと「もしもの問い」は、照れずに想像を続けられる、ちょうどいい入り口として機能します。

図書室でも、中学年の子が「お話の続きを考えて絵に描いたよ」と見せてくれることがあります。空想の世界を堂々と楽しめる場所と相手がいれば、想像力はこの年代でもぐんぐん伸びていきます。


想像力を引き出す「声かけ」のコツ

読み聞かせ中・後の一言が、想像力をぐっと育てます。でも、テストのような質問は逆効果。「答えを探す読み聞かせ」になってしまうと、楽しさが半減してしまいます。

大切なのは、「正解がない問いかけ」をすること。

おすすめの声かけ例

物語の途中で

  • 「次は何が起きると思う?」
  • 「もしあなたが〇〇ちゃんだったら、どうする?」
  • 「この子、今どんな気持ちだと思う?」

読み終わった後に

  • 「お話の続きがあったら、どんな話になるかな?」
  • 「登場人物の中で、誰と友達になりたい?」
  • 「この本に新しいキャラクターを加えるとしたら、どんな子?」

絵を見ながら

  • 「この絵の外には、何があると思う?」
  • 「この子、朝ごはん何食べてきたのかな(笑)」

最後の例は笑い話のようですが、こういう「ちょっとバカバカしい問い」が子どもの発想を最も自由に広げてくれます。


創造性につながる「その後の遊び」

読み聞かせで想像の種がまかれたら、遊びの中で花を咲かせましょう。

お話の続きを作ってみる

「今日の絵本の続き、一緒に考えてみよう」と声をかけてみてください。

最初は「わかんない」と言うかもしれません。でも「じゃあ、主人公はどこに行ったのかな?」と一つだけ質問してみると、意外とすらすらと続きが出てきます。

それを書いてみても、絵に描いてみてもOK。「出版ごっこ」として、表紙をつけて本にしてみるのも楽しい体験になります。

絵本の世界を再現して遊ぶ

「ぐりとぐら」を読んだ後に一緒にカステラを焼いたり、「からすのパンやさん」の後にパン屋さんごっこをしたり。

絵本の世界を現実に引っ張り出す体験が、創造性を豊かに育てます。「本の中のことを現実でやってみる」という経験は、子どもにとって特別なワクワク感があります。

「もしも」を一緒に考える時間を作る

夕食のとき、寝る前のちょっとした時間に、「もしも空が飛べたら何をする?」「もしも魔法が一つ使えたら?」という問いを投げかけてみてください。

これは想像力のジムトレーニングのようなもの。正解はなく、どんな答えも大歓迎。親御さんも一緒に答えることで、「発想することは楽しい」という空気が生まれます。


こんな絵本がおすすめ:想像力を広げる一冊

想像力を育てるのに特に向いているのは、「余白」や「問い」を持つ絵本です。

  • 結末がハッキリしていない絵本
  • 主人公が何かを選択する場面がある絵本
  • ファンタジーやユーモアが豊かな絵本
  • 繰り返しのリズムがある絵本(「次を予測する楽しさ」が生まれます)

特定の一冊を指定するよりも、子どもが「もっと読みたい!」と言う本を選ぶのが最善です。その「好き」という感情こそ、想像力の燃料になります。


よくある質問

Q. うちの子、想像の話より図鑑ばかりです。大丈夫でしょうか?

まったく問題ありません。図鑑も想像力の入り口です。

恐竜の図鑑を眺めながら「本物はどんな声で鳴いたのかな」と考えるのも、立派な想像です。図鑑好きの子には、その好きなテーマの物語(恐竜が出てくるお話など)を橋渡しに、フィクションの世界を少しずつ紹介してみてください。

Q. 「続きを考えて」と言っても「わかんない」しか返ってきません

問いが大きすぎるのかもしれません。選択肢で小さく始めましょう。

「続きはどうなる?」は、実は大人でも答えにくい問いです。「主人公は家に帰ったと思う?それとももう一回冒険に行ったと思う?」のように二択にすると、ぐっと答えやすくなります。答えが出たら「へえ!なんで?」と面白がる——この繰り返しで、自由な発想が少しずつ出てくるようになります。

Q. ゲームや動画ばかりで、想像する時間がない気がします

「何もない時間」を少しだけ確保するところから始めてみてください。

動画やゲームは楽しい反面、想像の余白を全部埋めてくれる(埋めてしまう)メディアです。寝る前の15分だけ画面をオフにして読み聞かせの時間にする——それだけで、頭の中に「自分で思い描く時間」が生まれます。メディアとの付き合い方は読み聞かせがスクリーンタイムを減らす記事で詳しく紹介しています。


「想像する子ども」は、未来に強い

想像力と創造性は、学校のテストでは測れません。でも、これからの時代にますます必要とされる力です。

答えが一つではない問題に向き合う力、まだ存在しないものを考え出す力、他者の気持ちを想像して寄り添う力——これらはすべて、想像力・創造性と深くつながっています。

そして、その土台を作る体験が、毎晩の読み聞かせの中にある。

難しい教材も、特別な環境も必要ありません。ただ、一冊の本と、「次はどうなると思う?」という一言があれば、子どもの想像力は今日からでも広がっていきます。


まとめ

  • 絵本の「余白」が、子どもの想像力を自然と引き出す
  • 低学年はごっこ遊びと地続きに、中学年は「筋道のある想像」へと育っていく
  • 中学年は空想を照れ始める時期。読み聞かせは想像を続けられるちょうどいい入り口になる
  • 読み聞かせ中の「正解のない問いかけ」が創造性を育てる
  • 読んだ後の遊びや会話が、想像を現実の力に変える

読み聞かせは「本を読む時間」ではなく、「子どもの世界を広げる時間」。今夜もぜひ、一冊手に取ってみてください。

読み聞かせで育つ力の全体像は、読み聞かせで育つ11の力の記事でまとめています。

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この記事を書いた人

小学校で学校司書をしています。毎日子どもたちと図書室で過ごす中で感じること——それは言葉を育てることの大切さです。
読み聞かせ・読書・親子の会話・AI時代との向き合い方など、ご家庭でできる「ことば育て」のヒントを発信しています。
難しいことは何もありません。毎日少しの積み重ねで、子どもの言葉はぐんぐん育ちます。

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